京都の税理士・中井康道税
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    判決と裁決の違いって?

    2012年11月21日

    判決はご存じかも知れませんが、裁決はあまり馴染みのない言葉かも知れませんね。

    今回はその違いについて見ていきます。税務署等の処分が行われた場合の不服手続き(この手続き

    の説明は省略いたします。)のうち、国税不服審判所(この役所については、次回説明いたしま

    す。)により判断されるものを「裁決」と言います。裁判所により判断されるものが判決です。

    各裁判所の判決は「判例」として開示されます。最高裁判所の判例の場合は、余程のことがない

    限り変わらないものとされています。

     一方、裁決も、一定期間ごとに開示されていますが、こちらの方は「裁例」とは言いません。

    ですので、税金訴訟等の情報は一般的に「判例・裁決等」と言った呼び方をします。

    実務上は、判例や裁決、税務署が出している通達を参考にして判断していくことになります。

    ただし、通達は法令の解釈を税務署側の判断で行っているものなので、納税者の解釈と異なる場合

    も多々見られます。このような場合に「税金裁判」になることが多いようですね。参考になさって

    下さい。

    源泉徴収(その6)

    2012年11月19日

    源泉徴収の関連をこれまで見てきましたが、最終弾といたします。今回は、源泉徴収の内容そのものよりも、一旦源泉徴収された税金を要件によって取り戻せるといった内容を見ていきます。

    ほとんどの人は、所得税関係は、年末調整で終わります。しかし、年末調整できない控除や年末調整後に家族の状況が変わった場合などは確定申告をします。この確定申告で、所得税が最終的に決まるということです。

    控除を新たに申請すると(例えば、医療費控除を受ける時、住宅ローンの減税を新たに受ける時、年末調整後に子供が生まれて扶養家族が増えた時など)、所得税が戻って(役所では「還付(かんぷ)」と呼びます。)きます。ただ、ご注意いただきたいのは、納めている所得税を限度に戻るという意味ですので、所得税が差し引かれていないのであれば、戻る税金もありません。

    このように、源泉徴収は、納税者が知らない間に税金を納めているというものです。普段からしっかりと税額をチェックしておきたいものですね。

     

    源泉徴収(その5)

    2012年11月18日

    前回同様、源泉徴収の第五弾を見ていきます。当選した賞品も源泉徴収されるってご存知でしたか。他にも原稿料や講演料、弁護士や税理士に支払われる報酬、ホステスさんなどへの報酬、プロ野球選手などの専属契約金も全て源泉徴収の対象です。

     また、広告宣伝などで支払われる賞品も源泉徴収の対象なのです。抽選で当たった賞品や、クイズ番組などでもらえる賞品も対象です。現金以外でも、品物でも評価されて(一般の品物であれば販売価額の60%相当額など)、源泉徴収の対象となります。ただし、50万円以下の場合は源泉徴収の対象とはなりません。

    このように、色々な場面で源泉徴収されていることが分かってもらえたでしょうか。

    源泉徴収(その4)

    2012年11月17日

    源泉徴収の第四弾として、利子や配当それに年金なども源泉徴収される点を見ていきます。

    預貯金に付く利子から税金が引かれていますよね?これも「源泉徴収」で、税率は20%(所得税15%、住民税5%)です。「利息 年1%(税引き後 年0.8%)」といった表記を目にしたことはあると思います。この税金が源泉徴収されたものです。

    利子の他にも、国債や地方債など利子や株式の配当金なども源泉徴収の対象となります。公的年金から税金(一定の要件の方は、所得税や住民税が引かれます。)が引かれているのも源泉徴収です。お金が手元に入る前に、税金が納められているわけですね。

    源泉徴収(その3)

    2012年11月15日

    源泉徴収の関係で第三弾として年末調整で税額が決定されることを説明していきます。

    前回で見ました給与や退職金が支給される前に納めているのが源泉徴収です。これは税金の仮払いみたいなものと考えて下さい。正確には1年間の所得と差し引くことのできる控除(この控除のことを所得控除と呼びます。)などにより、所得税が決まります。これをするのが年末調整です。会社が1年の収入と、社会保険料(健康保険や厚生年金保険料など)や生命保険、扶養家族などの控除を計算して、最終的に所得税を計算します。

    その決まった所得税とそれまで源泉徴収された合計との差額の精算も年末調整で行われます。支払った源泉徴収額の方が多かったら、税金が戻ってくるということです。

    以上見てきましたように、給与における源泉徴収は所得税の前払いあるいは仮払いといったイメージですので、頭にインプットしてもらえると良いかと思います。