法人税
2012年8月14日今回は会社の税金である法人税を見ていきます。法人税とは法人(会社のこと。株式会社、協同組合など)が得た所得(売上から必要経費などを差し引いた額)に課税される税金のことです。個人の所得に課税される所得税と並び、日本の租税体系の中心となる国税です。
法人といっても、その種類は様々で、全ての法人が法人税の課税対象となるわけではありません。下記のとおり、法人の種類を挙げておきます。(例示した各分類の名称の説明は割愛いたします)
・普通法人に分類されるもの 株式会社、医療法人、日本銀行など。普通法人は、全所得が原則、法人税率30%で課税されます。
・公共法人に分類されるもの 地方公共団体、国立大学法人、日本中央競馬会など。国や地方公共団体で運営されている公共法人の場合、法人税は非課税となっています。
・公益法人等に分類されるもの 社団法人、財団法人、宗教法人など。公益法人は、「公益に関する事業を行うこと、営利を目的としないこと、主務官庁の許可を得ること」が必要となり、原則、法人税は非課税となっています。しかし、収益事業から生じた所得には法人税が課税されます。
・協同組合等に分類されるもの 信用金庫、農業協同組合(農協)、生活協同組合(生協)など。協同組合等は原則、法人税が課税されますが、「軽減税率」(通常の税率より率が低いこと)が適用されています。
・人格のない社団等に分類されるもの PTA、同窓会など。人格のない社団等は法律上の法人(会社)ではありませんが、税法上は法人とみなされ、収益事業から生じた所得には法人税が課税されます。
このように法人の分類も大きく分かれますが、まずは、普通法人の「株式会社」の税金を押さえてもらい、余力があれば、順次他の分類にある会社を押さえてもらうので十分だと思います。株式会社は法人税の主流だと考えて下さい。