京都の税理士・中井康道税
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    宗教法人の税金(その2)

    2013年8月10日

    宗教法人法の改正について見ていきたいと思います。

    ● 宗教法人法の改正…宗教法人法の改正により、平成8年9月15日以後に開始する会計年度から、次の書類を毎年会計年度終了後4ヶ月以内に都道府県知事所轄または文部大臣所轄の宗教法人はそれぞれの所轄庁に提出することになりました。

    下表の左の欄が作成して宗教法人に備えておく書類で、右の欄が提出すべき書類です。

    なお、収入金額に関わりなく、毎年提出すべき書類は、役員名簿と財産目録があります。(出典元:宗教法人の税金・会計 http://www.hi-ho.ne.jp/yokoyama-a/syukyohoujin.htm) 

    作成し備えておくべき書類

    提出すべき書類

    規則及び認証書

    該当なし

    役員名簿

    役員名簿

    財産目録

    財産目録

    収支計算書

    次のうちいずれかに該当する法人

    Ⅰ収益事業を行っている法人

    Ⅱ年収が8千万円を超える法人

    Ⅲ収支計算書を作成している法人

    収支計算書

    次のうちいずれかに該当する法人

    Ⅰ収益事業を行っている法人

    Ⅱ年収が8千万円を超える法人

    Ⅲ収支計算書を作成している法人

    貸借対照表(作成している場合のみ)

    貸借対照表(作成している場合のみ)

    境内建物に関する書類(財産目録に記載されていない境内建物がある場合のみ)

    境内建物に関する書類(財産目録に記載されていない境内建物がある場合のみ)

    責任役員会等の議事録

    該当なし

    事務処理簿

    該当なし

    事業に関する書類(公益事業や収益事業を行っている場合のみ)

    事業に関する書類(公益事業や収益事業を行っている場合のみ)

    宗教法人の税金(その1)

    2013年8月4日

    先月の朝日新聞朝刊に宗教法人と税金について取り上げられていました。今回から宗教法人の税金を見ていくことにします。

    ● 宗教法人法の考え方…宗教法人は特別法である宗教法人法により設立される公益法人です。公益法人はその設立については主務官庁の認証を必要とし、設立認証後は規則等を変更するときは主務官庁(文化庁または都道府県)の認証を受けなければなりません。

    宗教法人法の中に「財産目録」の作成を義務付けていますが、貸借対照表と収支計算書の作成を義務付けていないと解釈され、財産目録と収支計算書だけが財務に関する帳簿と考えられているようです。細かな話しになり恐縮ですが、同法25条2項3号では、宗教法人は「貸借対照表又は収支計算書を作成している場合は、これらの書類を備えなければならない」としています。また、「事務処理簿」を備えるよう求めており、社会通念上(この言葉はよく税法には出てくる言葉ですが、「一般常識」と思って下さい)、この事務処理の中には財務に関するものも含まれると考えられますので、「収支計算書」ばかりでなく、「貸借対照表」も含まれるものと考えられます。

    最後に、現在国税庁に届出をした神社庁、天理教、日蓮宗、法華宗、金光教、曹洞宗などの標準規則では、貸借対照表が正式な帳簿になっていませんが、現在の社会通念に合わせる必要があることになりましょう。(出典元:宗教法人の税金・会計 http://www.hi-ho.ne.jp/yokoyama-a/syukyohoujin.htm) 

    生活保護(その6)

    2013年8月3日

    非常勤職員のヨシです。生活保護の関連を見てきましたが、最終弾といたします。

    インターネット上の書き込みで見かけた「働いたら負け」という発言ですが、働いて得られる労働賃金と生活保護の手取りに着目すれば、そのような考え方も理解できないわけではないという意見も一方であると思います。

    2010年8月21日のBS11「田中康夫のにっぽんサイコー!」で放送していた生活保護と労働賃金の簡易比較の表を紹介させていただきます。

    <生活保護と労働賃金> 

    生活保護 月額137,400円(東京都・単身者・家賃込み) 教育、医療、出産、介護、葬祭など無料

    労働賃金 800円(私見では、800円単価は相当安い算定をしている点で労働賃金との正しい比較になるのか、疑問は感じますが…)×8時間×20日間=128,000円。ここから税金、健康保険税(料)、国民健康保険を引くと、月額87,300円

    地方の最低賃金の場合 約65,000円

    このように、一定以下の条件で働かざるを得ない方にとっては「働いて稼ぐよりも生活保護をもらっていた方が良い」という状況にあるのは本心なのかも知れません。しかし、このような馬鹿げた話しはあってはならないと思います。私個人の意見は、生活保護で面倒を見る必要のある方は本当に助けてあげなければならない弱者の方です。この峻別は本当に行政の課題とはいえ難しい問題を抱えています。あまりに考えさせられる大きな問題です。

    (出典元:生活保護受給者の増加問題 http://kantan.omakase-nenkin.com/article/323375667.html

    生活保護(その5)

    2013年8月2日

    生活保護にも扶助の種類がいくつかありますので、その点について見ていきます。

    ● 生活保護には8つの扶助があります・・・生活保護には次の8つの扶助から成り立っています。

    ① 生活扶助:食事や衣料、水道光熱費など日常生活に必要な費用

    ② 住宅扶助:アパート等の家賃代金

    ③ 教育扶助:義務教育を受けるために必要な学用品費

    ④ 医療扶助:医療サービスにかかる費用(医療機関までの交通費も含む)

    ⑤ 介護扶助:介護サービスの費用

    ⑥ 出産扶助:出産費用

    ⑦ 生業扶助:就労に必要な技能の習得等にかかる費用

    ⑧ 葬祭扶助:葬祭費用

    (出典元:生活保護受給者の増加問題 http://kantan.omakase-nenkin.com/article/323375667.html

    生活保護(その4)

    2013年7月28日

    前回4つの要素の内、1つ目と2つ目を見ました。今回は残りの3つ目と4つ目を見ていきます。

    ③ 他法他施策の活用 生活保護は最後の砦(とりで)なので、次に挙げるものの他、利用できる法律等がある場合には、まずそちらを優先することになります。

    ・国民年金や厚生年金など社会保険 

    ・雇用保険の失業給付等

    ・労働者災害補償保険の各種給付

    ・児童扶養手当や児童手当

    ④ 扶養義務の履行 親兄弟その他親族に経済援助ができる人がいる場合には、生活保護よりもその援助が優先されます。どこかで聞いた話しでは、窓口で申請者の目の前で親類に電話をかけて(かけさせて?)申請を諦めさせた事例もあるようです。(出典元:生活保護受給者の増加問題 http://kantan.omakase-nenkin.com/archives/201302-1.html