京都の税理士・中井康道税
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    ジャンル別記事/確定申告・所得税

    源泉徴収(その6)

    2012年11月19日

    源泉徴収の関連をこれまで見てきましたが、最終弾といたします。今回は、源泉徴収の内容そのものよりも、一旦源泉徴収された税金を要件によって取り戻せるといった内容を見ていきます。

    ほとんどの人は、所得税関係は、年末調整で終わります。しかし、年末調整できない控除や年末調整後に家族の状況が変わった場合などは確定申告をします。この確定申告で、所得税が最終的に決まるということです。

    控除を新たに申請すると(例えば、医療費控除を受ける時、住宅ローンの減税を新たに受ける時、年末調整後に子供が生まれて扶養家族が増えた時など)、所得税が戻って(役所では「還付(かんぷ)」と呼びます。)きます。ただ、ご注意いただきたいのは、納めている所得税を限度に戻るという意味ですので、所得税が差し引かれていないのであれば、戻る税金もありません。

    このように、源泉徴収は、納税者が知らない間に税金を納めているというものです。普段からしっかりと税額をチェックしておきたいものですね。

     

    個人住民税の対象となる寄付金

    2012年11月8日

    前回は所得税の寄付金を見ましたが、今回は住民税の場合の対象となる寄付金を見ていきます。

    対象となる寄付金は、京都を例にしますが、①京都府・市区町村に対する寄付金②京都府内に事務所を有する共同募金会・日本赤十字社に対する寄付金③京都府内に事務所を有する法人や団体で、京都府や京都市条例に規定されている団体に対する寄付金(この③については、通常は納税者ではわからないことも多いため、お住まいの市役所等で確認されるのが良いでしょう。)

    代表的なものを挙げてみましたが、所得税の対象となる寄付金と違って、住民税の場合は限定されていると理解して下さい。例えば、所得税の場合、日本ユニセフに寄付した場合、寄付金控除の対象になりますが、住民税では寄付金の対象にならないのです。この点は「何で住民税はならないの?」と思われて当然ですが、共同募金会や東日本大震災に対する義援金は別にしまして、京都府あるいは京都市など地方公共団体が事前に認定している団体等に対する寄付金であることが必要なんですね。ですので、寄付には変わらなくても、住民税の場合は非常に限定されているのだと覚えておいて下さい。

     

    所得税の寄付金控除の計算

    2012年11月5日

    納税者が国や地方公共団体などに対し、特定の寄付金を支出した場合には、所得控除を受けることができます。これを寄付金控除と言います。では、計算方法を見ていきましょう。

    次のいずれか低い金額から2,000円を引いたものが寄付金控除額です。

    ① その年に支出した特定寄付金(例えば、国や地方公共団体、独立行政法人、日本赤十字社、社会福祉法人など)の額の合計額

    ② その年の総所得金額等(例えば、給与所得以外に不動産の譲渡所得があれば所得金額を合計し、合算します)の40%相当額

    以前は、5,000円を超える分が対象でしたが、2,000円に下げられたことで有利になりました。

    寄付金控除を受ける手順

    2012年11月4日

    寄付金控除を受けるための手順を見ていきます。少額だから郵便局で振り込む手間が面倒など、様々な理由で市役所や街頭の募金箱に義援金を入れる、というのはよくあることです。しかし、それでは寄付金控除を受けることはできません。義援金を寄付金控除扱いにするには、送付先と領収書が重要なのです。

    ●送金先 ①国や地方公共団体 ②日本赤十字社や中央共同募金会、これに協力する募金団体

    ●領収書など 義援金を送金したという証拠(領収書や寄付金控除を受けるために必要な書類)を添付する以外に、振込受領書等でもOKという場合もあります。例えば、「東日本大震災義援金」を日本赤十字社に送金した場合では、領収書以外に寄付金控除申請に利用できるものとして、以下のものが日本赤十字社のホームページに掲載されています。

    郵便局窓口:振込用紙の半券 ATM:利用明細票 インターネットバンキング:確認画面を印刷したもの テレホンバンキング:銀行から郵送されるお知らせ

    以上見てきましたが、寄付をされた後は、税制面での「寄付金控除」を同時に利用いただきたいと思います。領収書以外に利用できるものもありますので、参考になさって下さい。

    寄付金控除が受けられる義援金とは

    2012年11月3日

    前回復興特別所得税を見てきましたので、関連として義援金とはいったいどんなものか、見ていきます。

    日本赤十字社によると、「義援金は、災害により生命・財産に大きな被害を受けた方々に対する感謝激励の見舞金の性格を持つもので、受け付けた義援金は被災された方々に全額、迅速且つ公平に分配されます。」(日本赤十字社ホームページより)

    義援金の呼びかけは、日本赤十字社や中央共同募金会、新聞社、放送局、地方自治体など様々なところで行われています。それらの義援金はどのように扱われるのでしょうか。

    日本赤十字社によると、「義援金は、日本赤十字社だけでなく報道機関など多くの団体が受け付け、第三者機関である義援金配分委員会(被災自治体、日本赤十字社、報道機関等で構成されています。)に拠出されます。義援金配分委員会では、各機関で受け付けた義援金を取りまとめるとともに、配分基準を作成し、被災された方々へ配分を行います。」(日本赤十字社ホームページより)

    集まった義援金は、各市町村を通して被災された人たちの手元に届けられます。行政が行う被災復興事業等に充てられることは原則としてありません。当然のことかもしれませんね。