京都の税理士・中井康道税
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    ジャンル別記事/相続税

    相続人の範囲

    2012年2月11日

    前回、法定相続人の概要を見ましたが、今回は相続人の範囲の一般的なケースを見ていくことにします。

    相続人の範囲は、配偶者、子供、父母、祖父母(父母や祖父母のことを直系尊属と呼びます。)、兄弟姉妹(法律用語では、けいていしまいと呼びます。)です。被相続人に子供がいる場合、直系尊属や兄弟姉妹は相続人にはなれません。日本の法律の考え方は、一義的に財産を直系の子孫に残すことにしています。しかし、子孫がない場合に限り、被相続人の両親が相続したり、兄弟姉妹が相続したりすることもあります。

    次の5つに分類ができます。①被相続人に配偶者と子供がいる場合⇒配偶者と子供だけが相続人となり、直系尊属と兄弟姉妹は相続人になれません。②相続人の子供だけがいる場合⇒子供の全員が相続人になります。③被相続人の配偶者と直系尊属がいる場合⇒配偶者と被相続人の直系尊属が相続人になります。④被相続人の配偶者はいるが、子供がなく直系尊属もいない場合⇒配偶者と被相続人の兄弟姉妹が相続人となります。⑤被相続人に配偶者も子供もなく、直系尊属もいない場合⇒被相続人の兄弟姉妹が相続人となります。このとおり見てきましたように、配偶者は必ず、相続人の範囲に含まれることがわかります。

    では、次回は、相続人の範囲のその他の特殊なケースを見ていきたいと思います。

     

    法定相続人

    2012年2月5日

    相続税についても少しづつ話していきたいと思います。

    相続税は死亡された人(被相続人)の相続財産について課税され、相続した人(相続人)が納税義務を負う事になります。

    民法では、相続する権利を持つ人のことを法定相続人と規定しています。よく話しの流れで「相続人は何人いますか。」という言い方も耳にしますが、「法定相続人」を指していることになります。死亡した方を「被相続人」と呼びますが、亡くなったからといって、肉親なら誰でも相続人にはなれません。もし、遺言(ゆいごん。法律用語では、いごんとも言います。)があれば、遺言に名前を明記された方が相続人になります。遺言に「愛人」(愛人のことは通常特殊関係人と呼びます。)が指名され、もめごととなるケースがありますが、遺言は故人の意志を尊重する建て前から、愛人すなわち特殊関係人も遺言だと相続人になれるわけです。一方、遺言がない場合は、法律に基づいて相続人が決まります。

    次回は、相続人の範囲の一般的なケースを見ていくことにします。