タックスヘイブン(その1)
2013年6月15日4月頃だったでしょうか、朝日新聞の朝刊紙面「耕論」にタックスヘイブンを取り上げられていて、2人の気鋭の研究者が対談された記事が載っていました。今回からタックスヘイブンとはどんなものか、見ていきたいと思います。
● タックスヘイブンとは? 日本語に訳すると、「租税回避地」という意味です。外国資本や外貨獲得のために、意図的に税金を優遇(無税又は極めて低い税率)して、企業や富裕層の資産を誘致している国や地域のことをタックスヘイブンと呼びます。
タックスヘイブンは、別名「オフショア金融センター」もしくは略して「オフショア」などとも呼ばれます。また、タックスヘイブンのことを『タックスヘブン(tax heaven=税金天国)』と誤解している人が多いのですが、正しくは『tax haven』ですので、ご注意を(笑)。
タックスヘイブンを行っている国は、F1グランプリの開催地でもあるモナコ公国やサンマリノ共和国が有名です。他では、英国領のマン島やジャージー島、カリブ海地域のバミューダ諸島、バハマ、バージン諸島、ケイマン諸島、中近東ではドバイ(アラブ首長国連邦)やバーレーンなども、タックスヘイブン政策を行っています。アジア地域の香港やマカオ、シンガポールなども、税率が極めて低いため、事実上タックスヘイブン地域にあたります。
これらタックスヘイブンと認定される国や地域は、そのほとんどが自国の産業を持たない極めて小さい国々です。何もしないでいると、確実に世界経済の自由化の波に飲まれて衰退していくだけの弱小国なので、税金をゼロにするという強引な手法で、外国企業や大富豪達の資産を集めて、国土を潤そうとするわけです。(出典元:WEB金融新聞 http://www.777money.com/yougo_kolumn/yougo/tax_haven.htm)
ここまでタックスヘイブンの概略的な説明をしましたが、イメージはつかめましたか?