倍率方式
2012年10月13日倍率方式を見ていきます。相続税や贈与税では、土地は路線価方式という評価方法で評価することは前回説明しました。ただし、路線価は全国の主要な市街地の道路にしか設定されていません。全国の全ての道路に値段を付けることは現実的に不可能です。そのため、路線価のない土地を評価するときは、代わりに固定資産評価額(この言葉は次々回に説明いたします。)を使います。
ただ、この固定資産評価額は路線価より低い水準となっており、そのまま相続税・贈与税の評価額として使用することは適切ではありません。そのため、相続税・贈与税の評価の際には、これを何倍かにします。このことから、この評価方法を倍率方式と呼ぶのです。倍率を閲覧したい時は、国税庁が運営している路線価図等閲覧コーナーを利用すると良いでしょう。
以上説明しましたが、倍率方式を使うところのイメージは「田舎」(田舎とはあまりに語弊があるかもしれませんが)の物件と考えて下さい。倍率方式は、固定資産評価額がわかれば、倍率は何倍と確認する必要はありますが、非常にシンプルな評価方法でもありますね。