京都の税理士・中井康道税
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    不動産の売却(その5)

    2013年4月8日

    今回は、マイホーム売却時に損失が出る場合の特例を見ていきます。

    自宅売却による損失を給与からマイナス(差し引き)することで、税金を還付(取り戻す)することができます。ただし、新しい自宅を買うか、買わないかで、その損失額の算出方法が変わります。

    (注)居住用財産の買い換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例は、住宅ローン控除との併用が認められています。

    (1)居住用買換えの譲渡損失の損益通算・繰越控除

    <概要>平成25年12月31日までに、特定のマイホーム(居住用財産)を売って、代わりのマイホームに買い換えたときは、一定の要件のもと、マイホームの譲渡損を譲渡年の給与や他の所得から控除できます。また、控除しきれなかった譲渡損は翌年以後3年間にわたり繰り越して控除することができます。これを、居住用買換えの譲渡損失の損益通算・繰越控除といいます。

    ① 自宅を売却して1,000万円の損失が出た。                                                      

    ② 売却代金や、追加の自己資金、ローンを組んで新しい自宅を取得。

    ③ その譲渡した年の年収が800万円で、例えば税金を20万円を納めている。

    ④ 譲渡損1,000万円を給与所得から控除することで20万円の税金を丸々還付することができる。

    ⑤ 損失が繰り越され、さらに来年も税金が一部還付される。

    このようなメリットの大きい特例なのです。自宅を売って利益が出る物件はほんの特殊なケース(例えば、田舎の物件など)以外は、なかなか現状では難しいと思います。こういった特例をフルに生かしてほしいと思います。