京都の税理士・中井康道税
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    所得控除額の誤りやすい事例(その1)

    2012年6月30日

    今回は私の独断ではありますが、一見所得控除額で誤りやすい事例を見ていきたいと思います。今回は地震保険料控除で、次回は障害のある方を扶養している場合の扶養控除を見ていきたいと思います。

    地震保険料控除の控除額は下記のとおりです。

    (1)地震保険料 年間支払保険料の合計5万円以下 控除額は支払金額 支払保険料5万円超 控除額は5万円

    (2)旧長期損害保険料(平成18年12月31日までに締結した契約で満期返戻金等があり、保険期間または共済契約が10年以上の一定の要件を満たす契約) 年間の支払保険料の合計1万円以下 控除額は支払金額 支払保険料1万円超2万円以下 控除額 支払金額÷2+5千円 支払保険料2万円超 控除額 1万5千円

    (3) (1)と(2)両方ある場合 (1)、(2)それぞれの方法で計算した金額の合計額(最高5万円)

    今回の本題である、同一の物件に地震保険料及び旧長期損害保険料の両方使える場合の控除額はどうなるのかと言う問題です。この場合、地震保険料又は旧長期損害保険料のいずれか一方の控除しか使えないことになります。

    実際のケースでは、今回取り上げた同一物件に地震保険料と旧長期損害保険料が両方使える契約は非常に稀なケースであることは実務で感じてきたことです。ですので、今回のような控除額計算に過敏に留意していただく必要はないかもしれませんが、参考になさって下さい。